代表大本哲也が語る、あの4日間のこと。

三代目アートリフォーム社長として受け継いだもの

私がアートリフォームの代表に就任したのは、2008年でした。先代社長だった父が急逝し、別の会社を経営していた私が、アートリフォームの代表を務めることになりました。様々な思いがありましたが、父とともにアートリフォームを築き上げてきてくれた幹部たちから「継いでほしい」という言葉をもらい、その想いに応える決意をしました。自分が代表になることで、アートリフォームの進化が鈍るようであれば退任する、アートリフォームを今よりももっといい会社にするために、自分の人生を賭けて挑む。覚悟を決めてアートリフォームの経営という仕事に臨みました。当時からアートリフォームは、「人」と「技術」という大きな2つの強みを持っていました。「誠実に真面目に仕事に向き合う」という姿勢を、一人ひとりの社員が大切にしていました。また、営業数字よりも仕上がりの良し悪しを大切にし、品質にこだわる社風も醸成されていました。「アートリフォームのサービスなら、お客様に喜んで頂ける」という確信が、現状維持ではなく、より成長拡大させていこうという決意の礎になりました。

アートリフォームが進化できた3つの要因

約15年の間に、おかげさまでアートリフォームは大きく成長することができました。大きな要因は3つあると思っています。1つ目は住宅業界の成熟です。2000年代に新築住宅の市場はピークアウトしたと考えています。人口減少や少子高齢化が進む中で、高度経済成長期から続いてきた「新しく建てる」という傾向が落ち着き、「在るものを活かす」という傾向へと市場が変化してきました。リフォームという産業自体が「成長産業」へと変化したことが要因の一つです。2つ目はお客様からの信頼です。リフォームは購買頻度・体験頻度の低いお買い物です。例えば家電を買い換えるように、人生の中で何度も経験するものではありません。ですので、他のビジネスに比べて、より一層「信頼」が重要になります。その点において、アートリフォームの「人」と「技術」という強みが活きました。温故知新の精神で、アートリフォームに受け継がれてきた心構えと技術を継承・進化させてきたことが、お客様からの信頼に繋がりました。3つ目は組織エンゲージメントの向上です。会社としてのビジョンと、働く一人ひとりのモチベーションが、同じ方向を向いていれば、組織エンゲージメントは高まっていきます。業界の先頭集団になり、業界を変えていくという会社のビジョンに対して、アートリフォームで働く一人ひとりが共感し、変化することを楽しみ、日々の仕事にやりがいを感じる。会社の成長と一人ひとりの働きがいがリンクして、好循環で伸びていく状態を創ることは、私がアートリフォームを経営する上で最も大切な使命であると思っています。社員が仕事にやりがいを感じないのであれば、会社が存在する意味がありません。

魅力的な空間が創れる企業へ

リフォーム業界にはいわゆる「大手」がまだ存在しません。アートリフォームが業界の先頭集団に立ち、発信力を高めることで、業界をもっと魅力的に変えていきたいと思っています。社員一人ひとりの頑張りと、お客様からの信頼によって、私たちもようやく更なる挑戦のステージへと進むことができました。アートリフォームはリフォームという枠組みにとらわれず「魅力的な空間が創れる企業」へとREFORM(変化・進化)していきます。これまで手がけてきた住空間だけでなく、学校や公園や駅という公共の空間や、商業施設など、人が生活する「空間」をもっと魅力的に変えていくことで、社会に貢献をしていきたいと考えています。そのためにR&D(研究開発)機能を強化していきます。私たちは年間6,500件を超えるリフォーム実績を持つ「空間」の専門家です。アートリフォームが持つ豊富な「空間」のデータをもとに、大学や研究機関と連携しながら「空間の豊かさ」の言語化・技術化を進めていきたいと思います。「気持ちいい」「居心地がいい」「お洒落」といった感覚的な魅力を因数分解し、再現性を高めることで社会の「空間の豊かさ」の水準を高めたい。トヨタのエンジン、ユニクロのヒートテックといった「技術」が、業界全体の進化を牽引してきたように、リフォーム業界自体の発展に貢献したいと思っています。

変化を楽しみ、仕事を面白がる

これから社会に出てくる学生の方は、少なからず不安を抱えていると思います。混沌とした社会、経験したことのない仕事、明確にしきれない自分の目標、仕方のないことだと思います。ただ、先が見えないからといって、冷めてほしくない。熱中すること、本気になることをかっこ悪い、効率が悪いと思わないでほしい。自分のキャリアを振り返っても、特に20代の頃に、苦労をしながらも夢中になって仕事をしたことが、自分にとってかけがえのない財産になっていると感じます。成長産業・成長業界で働くことの魅力は、圧倒的なスピード感の中で、日々業界・会社の変化、自分の変化を感じられることです。変化することを楽しみ、面白がって仕事をしてほしいと思います。アートリフォームも、私も、皆さんも、まだまだ未完成です。意志と行動によって未来が変えられることを楽しみ、挑戦を続けていきたいと思います。

さぁ、REFORMしましょう。